台湾のデザイン会社に名刺とブランド制作を依頼する前に

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台湾のデザイン会社に名刺とブランド制作を依頼する前に

台湾の名刺デザイン|仕様・製造・進め方をご説明します
この記事の要点
  • 日本の名刺は 91×55mm、台湾は 90×54mm です。1mm の差ですが、名刺入れは各国の寸法に合わせて作られています。
  • 名刺は単独のデザイン物ではなく、ブランドアイデンティティを最小面積で実装したものです。
  • 台湾と日本の時差は 1 時間です。ほぼ同じ時間帯で業務が進みます。
  • デザイン費は一度きり、印刷費は数量と加工で変動します。分けて見積もるべきです。

このページは、すでに弊社を知っている方が、依頼する前に実力を確認するためのものです。展示会でお会いした方、ご紹介を受けた方を想定しています。

名刺と印刷物のデザインに対する考え方、台湾での仕様、そして台湾の事務所と仕事をするとはどういうことかを説明します。

デザインの観点から見た名刺とは何か

名刺とは、ブランドアイデンティティを 90×54mm の面に圧縮したものです。情報の階層、手触り、印刷の実現可能性という三つの課題を同時に解く必要があります。

名刺に必ず必要な六つの要素

そのため弊社では名刺単体のご依頼は基本的にお受けしていません。ブランドガイドラインが既にあれば、名刺はそのルールの適用です。無い場合、名刺が事実上のアイデンティティの出発点になります。それならば、そのように扱うべきだと考えています。

台湾の名刺サイズは何ミリか

台湾の名刺標準サイズは 90×54mm です。塗り足しを含めた入稿サイズは 92×56mm、四辺それぞれ 1mm を追加します。文字や要素は仕上がり線から 3mm 内側に収めます。

日本の 91×55mm とは縦横それぞれ 1mm 異なります。数字としてはわずかですが、日本の名刺入れは 91×55mm を前提に作られているため、台湾サイズの名刺は中で動きます。逆に日本の名刺は、台湾規格のファイルポケットに収まらないことがあります。

各国の寸法、塗り足し、安全領域の詳細は名刺サイズの国際比較にまとめています。

台湾の印刷はどこまでできるのか

台湾の印刷産業は地理的に集中しています。紙商、オフセット印刷所、加工業者が同じ地区に集まっていることが多く、材料と仕掛品が数時間単位で移動します。

入稿前に通すべき三つの確認

海外のお客様にとっての意味は三つあります。小ロットでも最低数量の制約が厳しくないこと。活版、箔押し、エンボスといった特殊加工が日常的に入手できること。そして校正のやり取りが週単位ではなく日単位で進むことです。

その反面、工程が速いため、仕様が曖昧なまま進むと確認されずに解釈されてしまう場合があります。指示の精度が他の市場より重要になります。用紙、加工、納期の詳細は台湾の印刷事情をご覧ください。

時差はどの程度の影響があるか

台湾は UTC+8、日本は UTC+9 で、時差は 1 時間だけです。実質的に同じ時間帯で業務が進み、当日中のやり取りが成立します。

これは欧米の事務所に依頼する場合との明確な違いです。日本の午前中に送った質問に対して、その日のうちに回答が返ります。急ぎの判断が必要な場面で、この差は大きく効きます。

とはいえ弊社では、時差が小さい場合でも各工程の終わりに書面での成果物と明確な意思決定の依頼を置く進め方をとっています。理由は速度ではなく、決定事項を記録に残すためです。詳細は海外デザイン会社との進め方をご覧ください。

費用はどのように決まるか

アイデンティティの制作費は、作業時間ではなく、成果物の点数と戦略段階の深さで決まります。名刺を単独で見積もることが少ないのは、正しく作るための費用が、その下にあるアイデンティティの有無でほぼ決まってしまうからです。

名刺制作の費用がどこに使われるか

印刷費は別の論理で動きます。数量、用紙、加工で変動し、初期費用は数量が減っても下がりません。200 枚に箔押しをすると、2,000 枚に箔押しをするより 1 枚あたりの単価が高くなるのはこのためです。

見積もりの構造については見積もりと範囲の考え方で説明しています。

最終的に何が納品されるか

印刷入稿データ、編集可能な元データ、そして色・書体・使用ルールを記した仕様書の三点です。権利の扱いは着手前に契約で定めます。

国境をまたぐ案件で特に注意が必要なのは書体のライセンスです。制作側が保有するライセンスは、そのまま発注側に移転しません。この点は仕様の段階で必ず確認します。詳細は納品データと権利をご覧ください。

日本語と中国語の併記はできるか

可能です。ただし多言語のアイデンティティ設計は翻訳作業ではなく、独立した設計課題です。漢字と欧文では字面の重さ、字幅、行の長さが異なるため、片方で成立した組版がもう一方でそのまま成立することはほとんどありません。

名刺ではこの差が具体的に現れます。日本語表記は欧文表記より横幅が大幅に短く、同じレイアウトでは重心が変わります。弊社の考え方は多言語アイデンティティの設計にまとめています。

弊社について

好心地文創(Howdy Creative)は台湾・台中を拠点とするブランドデザインおよび文化企画の事務所です。ブランド戦略、ビジュアルアイデンティティ、展覧会企画、マーケット企画を手がけています。2020 年に B Corporation の認証を取得しました(認証期間 2020 年から 2023 年)。

業務は繁体字中国語を基本とし、国際案件では英語で対応しています。ブランド制作に対する考え方はブランドデザインガイド、サステナビリティへの取り組みはESG ブランドガイドをご覧ください。

Howdy Creative よくある質問

よくあるご質問

名刺だけの依頼は受けてもらえますか

ブランドガイドラインが既にある場合はお受けできます。無い場合は、最小限のアイデンティティ整備からのご提案となることが多いです。土台の無い名刺は一年以内に作り直しになる例が多く、結果的に費用が増えるためです。

日本向けに 91×55mm で作ってもらえますか

可能です。日本のお客様と頻繁にお会いになる場合、日本規格で別版を作る価値はあります。デザインシステムは共通のまま、寸法と言語レイヤーだけを変える形が現実的です。

印刷は台湾で手配できますか

可能です。台湾で製造して発送する方法と、入稿データをお渡しして日本の印刷所で刷る方法があります。どちらが良いかは数量と加工の要件次第です。名刺は軽量なので、輸送費が判断を左右することはあまりありません。

やり取りは何語になりますか

国際案件では英語を基本としています。日本語でのご連絡も可能ですが、正式な仕様書と成果物は英語での提供となる場合があります。この点は着手前に確認させてください。

制作期間はどのくらいですか

アイデンティティが既にある場合、デザインは修正を含めて 1 週間から 2 週間、製造は加工内容によって 1 週間から 2 週間です。アイデンティティの整備から始める場合は、その工程が全体の期間を決めます。

ブランドのご相談はHowdy Creativeへ:無料相談、LINEで受付中

執筆者について

本記事は台湾・台中の好心地文創が作成しました。ここに記載した寸法と入稿要件は、実際の案件で毎回確認している項目であり、特に地域ごとの寸法差は刷り直しの原因として最も多いものです。

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