
共に隘墾へ:大隘三郷を深く掘り下げる地方史特展
好心地文創(Howdy Creative)は北埔鄉公所(Beipu Township Office)の地方史特展を手がけ、『隘史文化展』を通じて北埔・峨眉・寶山三郷にわたる数百年の隘墾(開拓)の歴史と客家文化の厚みを伝えました。
課題
『隘墾』は北埔・峨眉・寶山三郷にまたがる数百年の歴史を担っており、辺境を切り拓いた客家の先人たちの集合的な記憶です。しかしこの歴史的背景は複雑で硬質なため、単なる文献の一方的な説明にとどまらず、一般来場者を惹きつける公開展覧会へとどう翻訳するか、そして地元住民の文化的アイデンティティを育みながら、遠方からの来場者にも理解しやすくすることが、今回のキュレーションの課題でした。
目標
『大隘文化祭』の文化的中核として、明確な物語構造を持つ『隘史文化展』を企画すること。隘墾の歴史、産業の変遷、信仰と祭礼、食文化を体系立てて提示するとともに、客家語にやさしい展示空間を設計し、地域の文化的主体性を際立たせることを目指しました。
アプローチ
- 隘墾の歴史を軸に、産業の変遷、信仰と祭礼、食文化をエリアごとにつなぎ、来場者が時系列で歴史を理解できる、一貫した物語構造を構築しました。
- 展示テキストとガイド内容に客家語にやさしいデザインを導入し、言語の使用レベルから地域文化の主体性を強化しました。客家語を単なる表示言語にとどめないことを重視しています。
- 会場のビジュアルデザインは歴史写真を核となる素材とし、来場者が映像を通じて隘墾時代のリアルな生活の場面へと直接入り込めるようにすることで、歴史との距離を縮めました。
成果
『隘史文化展』は『2024大隘文化祭』の一環として予定通り開催され、北埔・峨眉・寶山三郷にわたる数百年の隘墾の歴史が、歴史写真と客家語にやさしい展示デザインを通じて余すところなく語られました。大隘地区の客家文化の厚みが、身近に感じられる具体的な展覧会の形として結実しています。
- 年2025
- クライアント北埔鄉公所(Beipu Township Office)
- サービス展示会デザイン
- テーマ地方創生







関連リンク
よくある質問
地方史の特別展が、文献の一方的な説明になってしまうのをどう避けますか?
まず歴史的出来事と地元住民との感情的なつながりを見つけ出し、映像や体験展示、客家語表記のような身近な言葉を、大量のテキスト説明の代わりに用います。来場者が受け身で読むのではなく、能動的に探索できるようにします。
客家語のような地域言語を展覧会に取り入れる際、実務上どう進めますか?
地元の文史顧問や言語専門家と連携し、客家語の漢字表記やローマ字表記の正確性を確認したうえで、展示パネルのタイトルや解説システムに組み込みます。付け足しではなく、展覧会の物語の一部として機能させます。